青空文庫を400字程度に要約
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面会日を決めたのである。自分はでき得るかぎり多くの隣人と結縁(けちえん)したい。日の方が多いのである。
それだけのことさえも自分にはできないのである。自分は微妙なる味、心と心との結縁の機微を思うときに、自分が病気とはいいながら、面会日を定め、面会時間を限り、またかりそめにも音信を疎略にするがごときことは、みずからに許すことができないのみならず、自分の人生における重要なるものを減殺することとして遺憾に気がする。自分は結縁という微妙な味を思う。自分が心ひそかに永く逢いたいと思って人が国へ行くということを逢えないかもしれないと思って、のを逢いに行く。心の底からでき得るかぎり、人々と結縁することを願うものである。自分は哲学者に面会を求めたときに、その学者が仕事が忙しいためにある面会日を指定した簡単な端書をくれたときに心が傷つき、意を認めた手紙をその学者に送って怒りを含んで面会に行かなかったことを覚えている。 PR |
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