青空文庫を400字程度に要約
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今は幾十年,この地は急速な変転をなし,山野は村に,村は町にと次第々々に開けてゆく.
その眼からは輝きは失われて,不安に充ち不平に燃え,鈍りくらんで行手もよその御慈悲にすがらねばならぬ,あさましい姿,おお亡びゆくもの……名前を私たちは持っているのでしょう. 競争場裡に敗残の醜をさらしている今の私たちの中からも,いつかは,二人三人でも強いものが出て来たら,進みゆく世と歩をならべる日も,やがては来ましょう.望み,明暮(あけくれ)祈っている事で御座います.先祖が起伏す日頃互いに意を通ずる為に用いた多くの言語,言い古し,残し伝えた多くの美しい言葉,それらのものもみんな果敢なく,亡びゆく弱きものと共に消失せてしまうのでしょうか. 事で御座います. アイヌに生れアイヌ語の中に生いたった私は,宵,雪の夜,暇ある毎に打集って先祖が語り興じたいろいろな物語の中極く話の一つ二つを拙ない筆に書連ねました. PR |
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