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青空文庫を400字程度に要約
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ただ心だけは常に浮動している。
心はぬっと頭を擡(もた)「いくら苦しくても、意義が不明でも、雲の中へ消え込んでも、その原因は私の意志どおりをやってきたからだ。世の中に思いどおりをやるほど好いことがあるものか。それに私はある女(真理)に恋慕してるのだ。なるほど対手(あいて)の顔はまだ見ない。しかし彼女はきっと美しい崇(とうと)い顔を持ってるに違いない。まだ見ぬ恋の楽しさを君は知るまい。私の恋が片思いに終わるとは断言できまい。今に彼女は必ず私に靡(なび)くよ。白い雲の上で私を呼んでいる彼女の優しい上品な声が聞こえるような気がする。考えてもみたまえ。互いに胸を打ち明けてからもおもしろかろうが、打ち明けぬうちも捨てがたいではないか。私はいかにしても思い切る気はない」

 君、僕はこんなことを考えて沮喪する心を励ましているのだよ。
彼は根本的思索には心が向かっていない。ロダンの大理石塊を前にしてまさに鑿(のみ)を揮(ふる)わんとして息を屏(と)め目を凝らすがごとくに、ベルグソンは与えられたる「人性」を最高の傑作たらしめんがためにライフを見つめているのである。
心は哲学を思い、御身を慕えり。
どうしたらS君と心おきなく楽しく話せるのだろうかと思わざるを得なかった。
その生の骨子たらしめんとするのは「尊きもの」
君はいま泣き泣き快楽を追わんとしているのだ。
心は著しく繊細になっている。
枯野の寒きに飛び去らんとするわが椋鳥(むくどり)

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