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青空文庫を400字程度に要約
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普遍的にその体系が示す思想だけを見たくない。哲学体系は並び存して適帰するところを知らない。哲学を真理を聞かんがためのみに求むるならば、かくのごときは哲学そのものの矛盾を示すというような非難も起こるであろう。客観的に真理を記述した哲学書という主観的に信念を鼓吹する教訓書である。敬虔にして愛情に富み、真率に面影がいたるところに現われている。

真面目なる、沈痛なる力がこもってる。氏が衝動に駆られて、真剣に問題につきて思索しつつ痕跡は至るところに残っている。作であるからでもあろうが、氏の苦悩と憧憬とがありありと見えてことに感情が籠(こも)っている。その思索には内部生活の苦悩が纏い、その哲学にはいのちとたましいとの脈搏が通うている。沈痛な、俊秀なやや物瘠せしたような顔が忘れられない。メフィストを嘲るままに嘲らしめよ。氏は不可思議を捕捉せんために、青草を藉きて坐しながら枯草を食うて、死に至るまで哲理を生きるであろう。

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