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青空文庫を400字程度に要約
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われらは生きている。万物はその影をわれらの官能の中に織り、われらの生命の内部に潜める衝動はこれに能動的に働きかけて認識し、情感し、意欲する。生命はみずからの中に含蓄的(implicit)に潜める内容を分化発展してわれらの内部経験は日に日に複雑になってゆく。われらの生命は情意からばかりはできていない。
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ただ心だけは常に浮動している。
心はぬっと頭を擡(もた)「いくら苦しくても、意義が不明でも、雲の中へ消え込んでも、その原因は私の意志どおりをやってきたからだ。世の中に思いどおりをやるほど好いことがあるものか。それに私はある女(真理)に恋慕してるのだ。なるほど対手(あいて)の顔はまだ見ない。しかし彼女はきっと美しい崇(とうと)い顔を持ってるに違いない。まだ見ぬ恋の楽しさを君は知るまい。私の恋が片思いに終わるとは断言できまい。今に彼女は必ず私に靡(なび)くよ。白い雲の上で私を呼んでいる彼女の優しい上品な声が聞こえるような気がする。考えてもみたまえ。互いに胸を打ち明けてからもおもしろかろうが、打ち明けぬうちも捨てがたいではないか。私はいかにしても思い切る気はない」
青春の「若さ」を葬って、年齢にかかわりなき「永遠の若さ」をもって生きゆかんことを志向となしている。自分は青春と別れを告げんと欲するに臨んで、無量の感慨に浸らずにはいられない。心を空(むな)しくしてこの書を初めより終わりまで読むならば、きっと何ものかを得るであろう。
そのような文章で描き出されている「愛と死」の夏子の愛くるしさは躍如としているし、その愛らしい妹への野々村の情愛、夏子を愛する村岡の率直な情熱、思い設けない夏子の病死と死の悲しみにたえて行こうとする村岡の心持など、いかにもこの作者らしい一貫性で語られている。
封建的なのこりものをすてて近代民主化を完成しようとふみ出した国。ように民主主義を完成して更により発展した見とおしにおかれている国。ソヴェト同盟のように、社会主義的民主社会に歩み入っている国。


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