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青空文庫を400字程度に要約
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妻は赤ン坊(其の赤ン坊は今はもう歩くようになって、現に今之を書いている私の傍で、せっせと悪戯をしている)との間に立って、辛酸を嘗めていた。
父が赤ン坊を抱き上げて時には何が何だか分らなかったそうだ。赤ン坊は子だったんだ。

赤ン坊のお母さんだった。赤ン坊のお母さんは宅へ奉公に来た事があるそうで、私を見知っていた。あの日自動車に乗り悩んで時に、親切に赤ン坊を取って青年を一眼見ると、それがあっと思ううちに自動車に乗り損って終った。父は赤ン坊が手に渡ったので、いくらかは安心していた。
父はこの赤ン坊の事件を手に出す事を好まなかった。赤ン坊の行衛も突留める事が出来るのだから、赤ン坊の事は隠して、私の捜索のみを、事新しく警察に願い出たり、私立探偵社を煩わしたりして、一生懸命に手を尽したのであった。十数日の捜索が無効に終ったので、父はとうとう、母親をある探偵社にやって、赤ン坊の事を依頼さした。
妻も赤ン坊も赤ン坊の母親もみんな幸福だった。
赤ン坊は天使だった。

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